貿易/物流 お役立ちコラム
物流に関する基礎知識

アウトソーシングをしている物流業者の品質を向上させるには?

アウトソーシングをしている物流業者の品質を向上させるには?

多くの物流業者が、業務の効率化やコスト削減を目的に「物流アウトソーシング」を導入していますが、導入後には定期的にアウトソーシング先の品質を確認し、向上させる必要があります。今回はその方法について詳しく解説していきます。

アウトソーシング先の品質を見抜くポイント

経営戦略の一環としてアウトソーシングを導入したのであれば、その効果を定期的にチェックして、外注先を管理していく必要があります。その際は、「業務品質向上への取り組み」「コスト低減への取り組み」「事故安全対策への取り組み」「コンプライアンスの遵守」といったことをしっかりとチェックすれば、アウトソーシング先の品質を見抜くことができます。

アウトソーシング先のさまざまな品質を向上させるポイント

ではアウトソーシング先の「業務品質」や「業務運営品質」といったさまざまな品質を、具体的にどう見抜き、どう向上させればよいのでしょうか。代表的な方法を以下にまとめました。

評価シートの導入

提案内容の具体性や実現性、サービスレベル、商品の取扱い状況などの「業務品質面」や、倉庫内業務の提案内容と、その具体性や実現性、倉庫の運営状況といった「業務運営面」、倉庫内の清潔度や防塵対策、倉庫内の商品配置を含む「センター設計面」、障害時の対応能力といった「システム面」、コストダウンの可能性や見積もりの優位性といった「コスト面」など、アウトソーシングしている業務に関する細かな項目を評価シートによって定期的にチェックします。

そうすることで、アウトソーシング先の品質を細かく見抜けます。また、評価シートを導入していることをアウトソーシング先に伝えることで、アウトソーシング先がよりよい緊張感を持って業務に取り組むことにもつながります。

合同勉強会の実施

スムーズな連携体制をとるためにも、定期的な勉強会を開催していきます。現状の問題点や課題、目標といったさまざまな情報を共有することで、アウトソーシング先に求めることを明確にしておきましょう。

アウトソーシング先を見直す方法

アウトソーシング先はその業務を依頼する企業にとって最適なパートナーでなければなりません。そのためにも、アウトソーシング先を管理することは必要不可欠ですが、いくら管理しても求める結果が得られない場合は、アウトソーシング先を見直すということも選択肢に入れる必要があります。その際の方法として効果的なのが「物流コンペ」です。

「物流コンペ」とは、一次選考、二次選考、最終選考と段階を経て選定する方法で、提案書や見積書などの書類をはじめ、現場の視察、取り組みの姿勢などを選考基準として複数企業の中から最適な一社を決定します。ケースによりますが、決定までには約一ヶ月程度の時間がかかります。

選考の際には、コストだけを重要視するのではなく、相手が積極的に情報を開示しているかどうか、長期的取引のメリットがあるかどうか、具体的な提案がされているかどうかなどにも重点を置くようにしましょう。

アウトソーシングの管理は企業にとって大切なマネジメントのひとつです。品質を維持、向上させるためにも定期的にその品質をチェックするようにしましょう。