貿易/物流 お役立ちコラム
物流に関する基礎知識

物流とはどんな役割を担う仕事?

物流とはどんな役割を担う仕事?

企業における物流の役割とは何でしょうか。ここでは企業における物流の役割についてお伝えします。

物流はほぼすべての工程に関わる仕事

物流は企業にとってなくてはならないものです。製造部門がいくらよい商品を製造しても、営業部門がいくら受注を取ってきても、物流部門が仕事をしなければ、お客様の元に商品は届きません。

製造し、受注した商品をお客様の元に届けるには、受注、発注、情報処理、保管、加工、梱包、荷役、納品、返品処理といった物流業務が必要なのです。

物流部門が求められる役割

物流には調達物流、生産物流、販売物流、回収物流、社内物流などがあり、物流部門は企業全体の業務を見渡し、一つひとつの仕事をつなげ、改善していく役割を担っています。

例えば、営業部門が受注した内容に無理がないかをチェックし、無理があれば「この受注内容では人件費が5%上がるので修正が必要」などと提案すべきです。また、製造部門が商品を作りすぎれば「このままだと在庫が50%増えるので、いったん製造を中止すべき」などと提案すべきでしょう。

物流の重要性に気がつけない企業はダメになる

物流は各部門の仕事をつなげ、改善していく役割を担っていることに気がつかず、物流の仕事は発送や納品だけだと思っている企業は、いつまでたっても、効率のよいビジネスはできません。

物流がうまく機能することで、一つひとつの仕事がうまく結びつき、企業全体の業務が効率よく進むのです。

もし企業全体の事業がうまくいっていない場合は、物流部門の視点から問題の原因を探し、改善していくのがおすすめです。

特にコストアップは物流の視点から改善すべき

コストアップも物流の視点から原因を探り、解決していきましょう。まずチェックすべきなのは、物流のはじまりといえる「受注」の内容です。無理な受注をすると、人件費やイレギュラー対応にかかる費用で、大幅なコストアップにつながってしまうからです。コストアップの原因は、現場の運営体制や委託先にあると考えがちですが、大半はその受注内容に原因があるのです。

無理にでも受注すれば、一時的には売り上げは伸びます。しかし、無理な受注をすると物流システムに混乱が生まれ、大幅なコストアップだけでなく、納品ミスなども発生し、企業として信頼を失ってしまうこともあります。信頼を失えば、結果的に売り上げも大幅にダウンしてしまうでしょう。そうならないためには、物流部門が全体を見通し、営業部門に無理な受注をしないよう伝えることが大切です。

長く安定したビジネスを展開したいのなら物流に力を入れるべき

物流部門がしっかりとしている企業は息が長いといわれています。売り上げもコンスタントに上がり、顧客からの信頼も厚くなるケースが多いからです。長く安定したビジネスを展開したいのなら、物流にも力を入れなければなりません。

物流の役割を理解し、定期的に物流業務を見直すことで、効率よくビジネスを展開していきましょう。